才色兼備に憧れて

才色兼備に憧れて

先人の言葉には、幾多の時が過ぎた今でも心に響くものがたくさんある。何百年も昔の人が作ったことわざが今の自分を言い表していた、なんて経験をしたのは、きっと私だけじゃないはずだ。でも明らかに間違っているものもある。
 
「天は二物を与えない。」こんなことわざ、誰が言いだした?そして誰が後世にまで伝えようと思った?昔は二物を与えられている人がいなかったんだろうか。現代には二物どころか三物も四物も与えられている人がいるっていうのに。
顔立ち美しい。スタイル抜群。性格よし。勉強もできる。スポーツも万能。家柄もよくお金持ち。オプションで英語も話せるときている。お手上げだ。

でもこんな私だけれども、才色兼備に憧れて努力した時期がある。顔立ちを今更変えるのは不可能だけれども、ダイエットを頑張ってお化粧がうまくなれば、まだ見れる。常にニコニコ、誰にでも平等に、勉強も頑張って、公園を走ってみたりもする。家柄とお金は…とりあえず置いておく。そして英会話にも通ってみたり。
でも現実ときたら、無理なダイエットが祟ってリバウンド、お化粧のノリも悪くなり、体調が悪くて常にイライラ。公園を走れば子狩りと勘違いしたカラスに追いかけられ、通い始めた英会話学校は経営難で潰れる始末。こんな私にぴったりの言葉、なかったっけ?辞書を引いた私の手が止まった。
「身の程を知る」
もはやぐうの音も出ない。